常念山脈(長野) 常念岳(2857m) 2021年6月26日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 0:58 駐車箇所−−1:06 林道終点−−1:16 山ノ神−−1:26 古池−−1:54 大滝−−2:36 笠原沢−−3:17 最終水場−−3:53 常念乗越−−4:52 常念岳 6:30−−6:59 常念乗越−−7:16 最終水場−−7:47 笠原沢−−8:14 大滝−−8:35古池−−8:42 山ノ神−−8:50 林道終点 8:57−−9:04 駐車箇所

場所長野県安曇野市/松本市
年月日2021年6月26日 日帰り
天候晴後ガス
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場「公式駐車場」より先にも林道沿いに駐車余地あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば文句なしの大展望
GPSトラックログ
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コメント今年初めての常念岳へ。今週は毎日のように雷雨が続き、前夜に入った一ノ沢で見た車は1台のみ。出発時は濃いガスで樹林帯では僅かに雨が降っていたが、その後は雨は止み、常念乗越では上空は晴れていた。残念ながら東や南の空は雲が多く志賀高原や浅間山、八ヶ岳、南アルプスは見えなかったが、北アルプス方面は良く見えていた。天気予報良くない影響か登山者数は少なかったが、山頂では同じ長野市在住の登山者2人と会い、一人は2年前の大天井岳でも会っていた。高山植物はまだ咲き始め。




午前1時前に出発 林道終点のトイレ
いつもなら橋がかかっている沢に橋が無く飛び石で渡る 笠原沢左岸には残雪あり
胸突八丁の雪渓 最終水場
常念乗越 常念小屋
4時過ぎにライト不要な明るさに まだ月が明るい
一部の登山道は迂回路ができていた 三股分岐で太陽が出てきた
無人の常念岳山頂 常念岳から見た蝶ヶ岳。数張のテントあり
常念岳から見た北アルプス(クリックで拡大)
常念岳から見た東〜南
常念岳から見た立山、剱岳
常念岳から見た後立山
山頂の気温は+5〜6℃。風があると寒かった コイワカガミ
開花し始めのミヤマキンバイ。三つ葉が特徴 イワウメも開花し始め。苔のようにマット状
常念小屋を見下ろす。テントが1張あった タカネスミレかクモマスミレかキバナノコマノツメ
スミレ類は判別が難しい
東側からガスが上がってきた 常念乗越の西側はまだ晴れている
常念乗越の東側がガスの中
アオノツガザクラ ミヤマキスミレかオオバキスミレ
ツツジ。種類は知らない オオカメノキ
最終水場 ヤマガラシ。山の菜の花
カラマツソウ(たぶんミヤマカラマツ) 葉っぱからしてニリンソウだと思う
一ノ沢本流の雪渓。半端に残っている キバナノコマノツメかなぁ
ヨツバシオガマはまだ咲いていなかった ツマトリソウ
マイヅルソウ ツガザクラ
おそらくハタザオの仲間 ニガイチゴ
ハクサンチドリ 胸突き八丁。ここが一ノ沢本流の残雪下端
オオバミゾホオヅキ ズダヤクシュ
たぶんオオヒョウタンボク
笠松沢
クルマムグラかクルマバソウの蕾 クルマムグラかクルマバソウ
ゴゼンタチバナ
山ノ神 林道終点
関係者用駐車場 駐車箇所到着


・今週は長野では連日のように雷雨が続き、土曜日も同じ予報。日曜は台風が北上して南岸の梅雨前線が活発化して雨の予報で、登るなら下界の気温が上昇する前の土曜早朝しかない。おそらく日中はまた雷雨だろう。天気予報は土曜日は曇り後雨となっていた。

・金曜日夕方も雨で生坂付近では車のワイパーが利かないほどの豪雨だったが、ちょっと先ではほとんど雨が降っていなくてまだら模様であった。一ノ沢の林道に入るとガスで視界が制限されスローペースで走行。途中で1台の車を追い越していつもの駐車余地へ。ここまでで見た駐車した車は1台のみ。追い越した車も同じ駐車スペースに落ち着いた。

・翌日は午前1時前に出発。ガスが立ち込めてまだ雨の可能性があると考えて念のために傘を持つ。林道終点には熊注意の大きな看板あり。樹林帯を進んでいくと樹林の隙間から雲を通して月が見えることがあったが細かな雨粒が落ちてくることもあり、天気がいいのか悪いのかよく分からなかった。

・今週続いた雷雨の影響で登山道上の水は多いと予想していたが、意外にも昨年よりもずっと少なかった。駐車中の車が少ないだけあって夜中に歩いているハイカーの明かりは見えなかった。夜の森にヨタカの鳴き声が響く。

・笠原沢左岸側には残雪があったが沢には雪は無く橋もかかっていた。一ノ沢本流に架かる橋は昨年と微妙に位置がずれていた。雪解け後にかけ直したのだろう。

・胸突き八丁で一ノ沢に残雪が登場するが、左岸を高巻きする夏道に入る。こちらには雪は皆無。最終水場手前の一ノ沢には雪は無し。最終水場で100ccほど水を補給。気温は+10℃を下回って寒いくらいなので、おそらく水はほとんど消費しないであろう。

・ジグザグに登って常念乗越へ到着。周囲に登山者のライトの光は無く、常念岳の斜面にも光は無かった。峠に近いテント場にはテントは無し。小屋はもう営業して明かりが見えている。上空は雲が多く星は見えないが、槍ヶ岳は山頂まで見えているので常念岳も山頂にはガスはかかっていないだろう。

・常念岳への最後の登り。急な登りで体が発熱するが、西寄りの風で冷却される効果の方が大きく、寒いくらいだ。登山道の一部は通行止めになっていて、右に迂回する新ルートができていた。これまではずっと岩がごろごろした場所ばかりだった、迂回ルートは岩が無くハイマツが生えた場所があり、高山植物が多く見られるかも知れない。

・今回は雷鳥の姿を見られなかったが鳴き声は聞こえた。先週の燕岳、その前の蝶ヶ岳でも鳴き声だけは聞こえた。今年の「初雷鳥」を見るのはいつになるだろうか。やはり高確率で見られる爺ヶ岳かな。

・午前4時を過ぎてライト不要な明るさに。でもまだ月が輝いてみる。あれ? いつの間にか頭上の雲は無くなっていた。でも東の空は背の高い雲で覆われ、太陽が顔を出すのは日の出予定時刻よりだいぶ遅くなりそうだ。今の時期だと日の出は4時半くらいだと思うが、雲の上に出てきたのは4:45で、ちょうど三股分岐だった。

・西寄りの風がやや強く登りなのに体感温度が寒い過ぎるので、登山道が一時的に岩陰に入ったところで長袖シャツ、ウィンドブレーカ、ネックウォーマー、毛糸の帽子、手袋を装着。ちなみにそれまでの格好は半袖半ズボンで完全に夏山の格好だった。

・朝日を受けながら無人の常念岳山頂に到着。残念ながら頚城山脈、志賀高原、浅間山、八ヶ岳、富士山、南アルプスは見えず。でも木曾御嶽〜後立山にかけては良く見えていた。立山、剱岳もすっきり。

・駐車場の入りから考えても今日の登山者数はかなり少ないと見込まれたが、案の定少なかった。私の到着から30分くらい後に一ノ沢から上がってきた男性が到着。2年前に大天井岳で会っているとのことで、同じ長野市内在住であった。その後2名の女性が上がってきて、その一人もやはり長野市に住んでいて篠ノ井ということで私の近所であった。女性の話では昨夜の小屋宿泊者は10人ちょっととのこと。この天気予報ではこんなものだろう。山頂で休憩中に他に上がってきたのはトレランの3人だけであった。

・大気の状態が不安定だけあり、まだ7時前なのに安曇野盆地側から徐々にガスが上がってくるようになった。十分に景色を堪能できたので下山開始。

・帰りは高山植物探しながら歩いたのでゆっくりペース。すれ違った登山者数は2,30人といったところか。まだ真夏ではないので花は少な目だが、ポツリポツリと咲いていた。森林限界で見られたのはイワウメとミヤマキンバイ、コイワカガミ、ミネズオウ、黄色い花のスミレの仲間くらいか。高山植物の中でもスミレの仲間は種類が多く、私の知識では未だに判別できない。少なくとも花で判別するのは不可能で、葉の形状や生えている場所をよく見ておく必要がある。森林限界で見かける黄色の花のスミレはクモマスミレやキバナノコマノツメなど。

・例年、花が多い胸突き八丁から先の一ノ沢左岸高巻き区間ではカラマツソウ、マイヅルソウ、ハクサンチドリ、ツマトリソウ、ツガザクラ、ニガイチゴなどが咲いていた。8月後半に多く見られるセンジュガンビはまだ無し。私の知識では判別不能で、ネットで調べても分からない花がいくつもあった。

・胸突き八丁入口の雪渓では休憩している登山者あり。ここの雪が消えてしまうまで2週間はかからないかな。

・胸突き八丁より下部では樹林帯が中心の植生に徐々に切り替わるため、花の種類はぐっと少なくなる。特に笹が出現して以降はそうだ。他の山でもそうだが笹は密生するので他の植物が入り込む余地は少ないらしい。

・笠原沢、王滝、古池、山ノ神と下っていき、まだ流れがある最後の沢を通過すれば林道終点。登山指導所にはまだ人は詰めていなかった。7月に入ってからかな。

・林道を歩いて駐車箇所へ。通常通り4台駐車で満車状態。次の駐車余地はそこそこ入っていたが、その次の駐車余地には車はゼロで、ハイシーズンと比較すれば車の数はかなり少なかった。車に乗り込んで林道を下って行ってもタクシーとすれ違うことはなかった。夏山シーズン真っ盛りでは頻繁にタクシーとすれ違うのだが。

 

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